令和7年度 No.2 エンジン電子制御装置
問題本文
センサに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)
熱線式エア・フロー・メータに用いられる発熱抵抗体において、吸入空気量が多いほど、発熱抵抗体の放熱が多く、抵抗が小さいために回路(発熱抵抗体)の電流は多くなり、この電流の変化を電圧の変化に置き換えて吸入空気量信号としている。
(2)
ジルコニア素子を用いた O₂ センサは、円筒状のジルコニア素子の内外面に白金をコーティングしてあり、内側は大気と、外側は排気ガスと接触できるようになっている。ジルコニア素子は、活性化領域(例:360℃)を超えたとき、大気側と排気ガス側の酸素濃度差により、起電力を発生させる性質がある。
(3)
ノック・センサ内の振動板には圧電素子が組み付けられており、この圧電素子には電極が設けられ、一方の電極は出力ターミナルに、他方の電極はノック・センサ・ボデーに接続されている。
(4)
絶対圧検出型のバキューム・センサ(圧力センサ)は、基準室に大気圧を用いており、インテーク・マニホールド内に発生した圧力をシリコン・チップ(ピエゾ抵抗効果素子)に作用させ、シリコン・チップの電気抵抗の変化を電圧の変化に置き換えてセンサ信号電圧としている。
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回答
(4)
絶対圧検出型のバキューム・センサ(圧力センサ)は、基準室に大気圧真空を用いており、インテーク・マニホールド内に発生した圧力をシリコン・チップ(ピエゾ抵抗効果素子)に作用させ、シリコン・チップの電気抵抗の変化を電圧の変化に置き換えてセンサ信号電圧としている。
解説
この問題の正解は(4)です。
(4)の記述では、「絶対圧検出型のバキュームセンサは、基準室に大気圧を用いている」と説明されていますが、この点が誤りです。
絶対圧検出型のバキュームセンサ(MAPセンサ)は、測定圧を大気圧と比較するセンサではありません。
MAPセンサは、センサ内部の基準室に封入された基準圧(ほぼ真空)を基準とし、インテーク・マニホールド内の圧力を「絶対圧」として直接検出する構造になっています。
一方、外気(大気圧)を基準に圧力差を測定する方式は、差圧型センサやゲージ圧測定の説明に用いられるものであり、絶対圧検出型センサの説明としては不適切です。
まとめ
このため、「基準室に大気圧を用いている」とする(4)の記述は、センサ原理を誤って説明しており、不適切な記述となり(4)が正解です。

